| 日本人がいつから漬け物を作るようになったかは定かではありませんが、野菜に塩をまぶせば簡単にできることから相当古くから食していたと考えられます。一説には縄文時代から海水に浸けた海藻を干して焼くことで塩づくりをしていたことから、縄文時代には漬け物が誕生していたのかもしれません。
この漬け物が日本の記録に現れるのは、天平年間(729〜749年)の木簡(墨で木札に文字などを書き、送り状や文書に使用したもの)です。ウリや青菜などの塩漬けのことが記載されていました。その後、奈良時代に入ると大陸の文化が伝来、酒や味噌などの調味料が醸造されるようになり、漬け物も多様化していきます。
中世に入ると、漬け物はいっそうの発展を遂げ、室町時代には「香の物」という言葉が使われるようになります。そして江戸時代には糠漬けも登場。「香の物屋」といわれる漬け物屋も誕生し、漬け物はいよいよ庶民の間に広まっていきます。
こうして江戸時代初期に製造方法や商売の基礎ができあがった漬け物は、近世に入ってさらに発展。今日では健康志向をとらえ低塩で漬ける製造技術も開発されるなど、その市場規模は6000億円に達すると言われています。
※参考文献:小泉武夫著「漬け物大全」、
写真/ NHK BOOKS 『漬物と日本人』小川俊男著より
上/歴史古い漬け物祖神、萱津神社の祭礼(神前での漬け込み式)
中/大きな壷いっぱいに漬け込まれた壷漬け
下/大森輝秋『練馬大根漬込み図』 撮影/酒井猛
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