PROJECT STORY

プロジェクトストーリー

主婦の人たちの「こんなのがあったら便利!」というニーズを商品化して大ヒットした『手間いらず』シリーズ。
開発に携わったMさんに、お話を伺いました。

Mさん

企画開発本部 マーケティング室

課長代理

「手間いらずシリーズ」
開発の経緯

「手間いらずシリーズ」開発の経緯

手間いらずシリーズ最初の商品は「大根おろし」ですが、実はすぐに大根おろしを思いついたわけではありません。2011年にポン酢ジュレが流行し、ちょい足しブームも手伝って、大手メーカーから続々と類似品が販売されました。当社にも野菜加工技術や調味料開発のノウハウがあったので、それらを結集して漬物メーカーらしいジュレを……と他社にないものを検討したのです。そしてすぐにスパウト包装機を設備投資し、2012年春に「きざみ生姜入り生姜ジュレ」と「梅チップ入り梅ジュレ」を発売しました。大根おろしの開発は、そのジュレの販促活動中に、当時の社長(現会長)が主婦の方から「大根おろしがあったらいいね」とご意見いただいたのがきっかけです。まさに目からうろこでした。

商品化まで苦労の道のり

商品化まで苦労の道のり

苦労した点は3つあります。1つ目は、大根おろしの品位をいかに保つかという商品開発そのものです。市販されている大根おろしの主流は冷蔵品ですが、消費期限が短いことや水分が多く離水するため使いづらいという不満点がありました。その不満点に着目し、「おろしたての白さと瑞々しさを保ちつつ、大根おろし本来の食感を維持し、そして日持ちする」という商品を目標にしましたが、中々うまくいかずに何度も試行錯誤を繰り返しました。実はまだ私自身納得のいく完成度ではなく、常に改良・進化しています。商品化までに苦労した2つ目の点は、さまざまな部門・部署との連携です。当時弊社には生大根の扱いがなかったため、購買担当者とともに農家を訪問して直接大根の下処理方法などを指示したり、工場と効率の良い製造方法を検討するなど、さまざまな部門・部署との連携が必要でした。皆さんの協力があって「大根おろし」は発売できたものだと思います。3つ目は、売れるための仕組みづくりです。CM放映やレシピ提案などの販促活動、新アイテムの発売などを積極的に行い、商品の店頭露出機会を増やしました。これらの動きは、当時営業経験やマーケティングの専門知識がなかった私には難しく、マーケティング職になった現在も勉強中ですが、他部署と連携し少しずつ商品を育てています。

これから挑戦したいこと

入社当時は商品の品質管理を担当し、その後、開発を経てマーケティング職となりました。開発担当の頃から市場を見る目を養い、マーケットインの商品づくりをしたいと思っていたので、今は市場に目を向けて「本当に求められる商品は何か」を模索しつつ、新商品の企画・販売戦略立案をしています。マーケティングについてはまだまだ勉強中の身ですので、実践を通して「売れる仕組みづくり」ができるようになりたいと思っています。また、マーケティング室に配属されて感じたのは、「人を知る」ことの大切さです。商品を作り出すところから売るまで、社内外問わずさまざまな人と関わります。例えば、消費者を知らなければ売れる商品は生み出せませんし、社内でも開発や営業など人との関りなくして商品は作り出せません。広い視野を持って「人を知る」取り組みをしてみたいと考えています。

お客様からの嬉しい反応

消費者の方からは、「必要な分だけ使えて良い、冷蔵庫で邪魔にならない容器で良い、手間いらずで味が安定しているのが良い」といった特に利便性に対する評価を得ています。面倒で敬遠されがちな大根おろしですが、当社の大根おろしを使用することで、皆様の食卓・料理に少しでもお役立ちできていることを嬉しく思います。

プロジェクトを通して感じた“成長”

チャレンジする姿勢が強くなっていった点でしょうか。もともと開発職を希望して入社しましたが、入社時は品質管理担当でした。しかし、品質管理担当でも商品特徴や製造工程を理解する必要があり、間接的に商品開発の一端を担うことができ、ただ商品の品質検査をするだけではないことに気づかされ、そのうちに自分で何かできないか考えて行動するようになったと思います。その後、念願が叶い開発へ異動となり、加工メーカー向け商品開発ではお客様が求めること以上の提案を心掛けたり、納期より早めに仕上げるように常に攻めの姿勢でいたように感じます。また、開発部署異動でコンシューマー向け商品開発に携わった際は、未経験の分野と工場で慣れておらず、また定期的に新商品を発売しなければならないプレッシャーもあり、非常に不安も多かったのですが、多くの方のサポートもあり、チャレンジする姿勢で何とか新商品の発売をすることができました。現在はマーケティング室にて勉強中のため、未経験の領域が多く難しく学ぶことが多いですが、とてもやりがいがあり楽しいと感じています。

Mさんが思う、株式会社新進とは?

新進はチャレンジ精神の高い会社です。基本は野菜を主軸にした商品を製造・販売していますが、過去には食品だけでなく、さまざまな業種を経験してきました。失敗することもあるので紙一重な部分もありますが、チャレンジする会社の姿勢(精神)は継続していけたら良いなと思います。
また、新進は社員にやさしい会社です。たとえばコロナ禍において在宅勤務・時差出勤を推奨したり、働き方改革でフレックスタイム制を導入するなど、社会背景に合わせて対応してくれます。
育児休暇や介護休暇など、社員の状況に合わせた対応もしていただけています。実際に、私も課長代理職・チームリーダーの立場の時に育児休暇を取りました。非常に心苦しかったのですが、1年間しっかりと休暇を取らせていただき、現在はフレックスタイム制をうまく活用して仕事と家庭を両立することができています。いざという時でも、サポートし合える環境づくりを推進して、これから入社される皆さんにも安心して働ける会社にしていきたいと思っています。